ポリ画報通信

「ポリ画報」の活動、関連情報、ノート

2020-01-01から1年間の記事一覧

12月(感想「映画の襞をめくれば」)

映画の襞をめくれば 第3集 (Art×Jazz M’s) この企画は、講師のぱくきょんみさんが選んだ映画と詩を参加者で鑑賞し話し合う、ということをしている。全四回のうち三回が行なわれ、四回目はこれからだが、ここまで通しての個人的な感想などのこしておきたい…

11月(無意識の触覚)

伊藤隆介「Domestic Affairs」 (児玉画廊kodama gallery) これらの作品は、特撮セットを精巧に作動している模型にしたようなものなのだろうと思う。撮影で得られる動画イメージを見ることと、そのイメージを作っている装置が作動しているのを見ることを、…

10月(芸術と個人主義)

Hideto AIZAWA –Relief and Sculpture- 相澤秀人展 ( kaneko art gallery ) わりとシンプルな形・色が組み合わさったレリーフ又は彫刻の作品群。木製でサイズは小さめで、角のとれた親しみやすい感じで、クラフト的な仕上がり感といってもいいかもしれない…

9月(過去を見直す)

連続対談「私的占領、絵画の論理」第3回 (ART TRACE GALLERY) 永瀬恭一/辻可愛(パネリスト) 一人組立(永瀬恭一)×ART TRACE(共同企画) 企画の永瀬さんが、辻さんの作品紹介、彼による見どころの説明、ポイントに関することのインタビュー、をしていく…

8月(聴くことと夢みること)

ポスト・インプロヴィゼーションの地平 (Art×Jazz M’s) 細田成嗣 ゲスト:津田貴司(サウンド・アーティスト) 久し振りにライブ演奏の場に行くことができた。出演者の津田さんも、演奏後の細田さんとの対談のさい、ライブやイベントが生活のめりはりにな…

7月(夢と物語)

Dreamboardというアプリがあるそうで、検索すると、Dreamboard,the safe and secure self-tracking dream journalという書き出しで紹介がある。Dreamboardというウェブサイトがあってそこにつながっている。日々の夢の話を、そのさいの気分や感情と一緒に記…

6月(夢生活)

睡眠中の脳の活動が夢としてあらわれる。内臓など諸器官は、人が眠っているときも覚めているときも、ひとりでに活動している。生きるという目的に適った活動をしている。脳の活動もそうだろう。そういう点では、毎日体温を測って値を書くようなことと、夢を…

5月(夢の作業と俳句)

睡眠中の夢を起床後ざっと記述して、それから夢を俳句形式でいいあらわすという試みを続けている。夢の全体をいおうとするのでなく、夢を思い出して考えて発見できたこと、いいかえればその夢をどう発見したかということを書く。その夢から何を取り出すか、…

4月(俳句俳諧一行詩)

区立図書館が急に休館になり、借りていた本が手許に残った。『現代俳句全集 五』(1978、立風書房)。阿部完市の俳句に興味があり、この本を借りていた。 絵本の空(昭和37-43年) より 町への略図にある三日月と白いバス 他国見る絵本の空にぶら下り 起床し…

3月(社会の不自由を生きる)

背く画家 津田青楓とあゆむ明治・大正・昭和 (練馬区立美術館) 閉まっている美術館が多いなか津田青楓展を見に行った。背くとは上手い言葉を見つけたと思う。タイトル通りの内容で、展示資料によって時代的理解が深まる。 まず、図案画、刺繍、装幀など、…

2月(タイトルされるもの/タイトルするもの)

岡﨑乾二郎 視覚のカイソウ (豊田市美術館) 答えを出す、というのが四谷アートステュディウムのテーゼのようなものとしてあったと思う。本展は、岡﨑さんはこのように答えを出してきたということを見せている。答えの出し方は発明的だ。技法、素材、構造、…

1月(音声詩の上演)

工藤あかね&松平敬 Voice Duo vol.2 あいうえお (近江楽堂) 工藤あかね(ソプラノ)、松平敬(バリトン、物体) 音声詩的なところのある作品が集められた興味深い企画。音声詩そのものというより、言葉が素材となっているものが多かった。 一曲目『物体を…